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キングスパークの一番見晴らしの良い場所に、
戦争の記念碑が建っている。

バオバブの木と、スワン川を
眺めながらのピクニック。

パープル・スワンプ・ヘン。
胸元の鮮やかな紫がとても目立つ水鳥。
わりと臆病で人から常に3mほど離れている。
カンガルーポーと原種のグラジオラスが咲き乱れる、春の公園
カンガルーポーと原種のグラジオラスが
咲き乱れる、春の公園。
グレビリアの花。甘い蜜を目当てにたくさんの鳥が集まる。
グレビリアの花。
甘い蜜を目当てにたくさんの鳥が集まる。

芝生の間にサイクリングロードも作られている。
日本の面積の7倍の広さを誇る、西オーストラリア州。人口はたったの190万人ほど。
少し田舎へ行くと、人間によって破壊されていない大自然が残っているが、州都であるパースの中心部でさえ、緑多く、人工的とはいえ、人間と自然が上手に同居できるように工夫されている。

パースの街を見下ろすキングスパークは、地元の人たちの憩いの場所で、多くの観光客が訪れるスポットでもある。が、この公園も全面積の三分の二ほどは人の手が加えられていない雑木林である。
一番眺めの良い高台の一角は芝生が青々としており、週末にはピクニックの家族連れでにぎわう。が、奥まった一角は遊歩道だけ作られた林で、のんびりウォーキングし、森林浴を楽しめるのだ。林の中では、色鮮やかな野生のオウムやワライカワセミが飛び、エキドゥナと呼ばれる有袋類の小動物が現れることもある。
また、中心街のすぐ側を流れるスワン川には、鵜、黒鳥、ペリカン、いろんな種類のカモなどがのんびりと泳ぎ、海のほうから野生のイルカが上ってくることもしばしばだ。
仕事の昼休みに、リバーサイドのベンチでのんびり休息するだけで、十分なリラクゼーションになる。

西オーストラリアでは800種以上ものユーカリが見られる。有名な木で、名前は誰でも知っていそうだが、実際にユーカリの花や実の形を知る日本人は意外と少ない。ユーカリは固い殻の中から、モップの先っぽのような形の花を咲かせる。花びらはなく、おしべとめしべだけの花だ。
種類によって、多きさや色、形が違う。花が散ったあとで膨らむ殻も、ひょうたん型やUFO型など個性的なものが多い。ユーカリは、オーストラリアのワイルドフラワーだが、ほかにも珍しいワイルドフラワーがたくさんある。とうもろこしのような形をしたバンクシア、カンガルーの手の形をしたカンガルーポーなどは、最近日本でも知られてきているようだ。
春には可憐な蘭の花も多く見られる。これらの花は、田舎に行かなくとも、街中で、郊外で自然に目に付く。
キングスパークのような自然公園は、郊外にもたくさんあり、どの家からも歩いてそのような公園に行くことができる。

そんなパースに見せられて、長期滞在をする日本人観光客も増えている。退職後にこちらに家を構える人もいる。
ここではショッピングは二の次。まずは、深呼吸をして新鮮な空気を肺いっぱいに満たし、林を歩き、珍しい動物に出会い、疲れたら芝生でごろりと横になる。あるいは、川に出かけクルーズ船からの景色にうっとりしたあと、リバーサイドをサイクリングなんていう手もある。
これから観光にこられる方には、滞在中の1日だけでも、ただのんびりと過ごされることをお薦めしたい。



 
Written & Photographed By Winter Mayumi
  海外特集 (毎月1日・16日更新)
  vol.005 自然を愛する人の街−パース
  取材地 オーストラリア・パース
  記事執筆・取材・撮影 Winter Mayumi
  2005. 6. 1掲載
 
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