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新北投温泉街
日本瓦屋根が今なお多く残る


疾病に効能のある放射線微量元素を含む
「北投石」を発見した日本人を紹介


フルーツのなる木が温泉街にあるのは台湾ならでは


店先に出ている商売繁盛のお供え物


公衆温泉
台湾の公衆野外温泉場は水着着用で


凱達格蘭文化館
台湾原住民の芸術文化を紹介している

台湾には多くの温泉があり、泉質もその効能も多種多様である。東洋医学が広く浸透しているこの国では治療の一環として温泉が利用されており、市民にも馴染みの深いものとなっている。

肩こりにとても良いと聞き、台北市内から電車で30分で行ける温泉街「新北投温泉」へと行ってみた。

「新北投温泉」は、1894年にドイツ人により発見され、統治時代に住み始めた日本人により開発された。山の麓に広がるこの温泉街は、温泉を通して古い日本の文化と台湾の文化が交わりあった落ち着いた癒しの空間が漂っている。

泉質は強酸性の硫黄泉で「皮膚病、婦人病、ぜんそく、神経痛、動脈硬化、リューマチ、肩、首、腕のこり」に良い効果があるといわれている。

駅を出て交差点を渡ると北投公園がある。美しい噴水が緑溢れる木々によくあうこの場所は、台湾人の結婚記念写真集用の撮影場所としてよく使われており、冬場にはお年寄りが囲碁を楽しんだりする憩いの場として有名。

公園の先には温泉博物館がある。この博物館はかつての公共温泉施設を修復したもので、昭和天皇が皇太子時代に訪ね温泉につかり休息されたと言われている。

さらに奥へと進んでいくと、まるで一昔前の日本の温泉街に来たような錯覚に陥る。台湾人は日本人と気質がとても似ておっとりしている上、散歩をしているお年寄りが日本語を自由に操っているので、一層ノスタルジックな気分に陥ってしまうのだろう。

少し離れた山の奥にある「禅園」からは温泉街を見下ろすことができる。「禅園」の茶屋「翡翠軒茶坊」は旧日本軍の保養所であり、絶景を眺めながら美味しい台湾茶を楽しむことができる。

温泉街を探索したあと、新北投駅近くに位置するモダン亜細亜の雰囲気漂う「水美温泉會舘」の温泉に入ってみた。ここは台湾人や欧米人に人気の高い温泉スパリゾートで、クオリティーが高く値段もリーズナブル。温泉は個室温泉、公衆温泉と選べ、公衆といえど広々としているのでリラックスできる。

白く濁った温泉に入ると身体の奥底からジーンと温まるのが分かる。源泉の温度は90〜97度で、ここでは42度前後に設定されているが、水を足しながら入れたせいか肌への刺激はあまり感じなかった。皮膚病にも良いといわれており、温泉からあがると肌がしっとりと柔らかく、二重三重の効果に驚かされる。

銘茶や美味しい食べ物で満足し、観光や朝市や夜市でショッピングを楽しんだ台湾旅行最終日には、台北市内から日帰りで利用できるこの「新北投温泉」で、旅の疲れを癒してみてはいかがだろうか。
 
  海外特集 (毎月1日・16日更新)
  vol.033 ノスタルジックな「新北投温泉」で癒しの旅を
  取材地 台湾・台北市
  記事執筆・取材・撮影 堀川 樹里
  2006. 8. 1 掲載
 
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