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ブラジル側は2階建ての巡回バスで移動

水しぶきで全身が濡れるがそれも楽しい

人懐こいコアティが歓迎してくれる

ゴソゴソと音がした方を見るとイグアナが
公園内には自然を満喫できるカフェテリアも
このように上から眺められるのがアルゼンチン側

緑と青と白のコントラストが目にまぶしい
「アルゼンチンからの眺めの方が素晴らしい!」
「いや、ブラジル側からの景観の方が最高だ!」
常にこの論議のテーマになっているのが、2つの国境にそびえるイグアスの滝。世界三大瀑布(滝)の一つであり、周辺のイグアス国立公園を含めユネスコ世界遺産に指定されている。

大小合わせ275もの滝を総称してイグアスの滝といい、中でも「悪魔の喉笛」と呼ばれる滝が異様な存在感で観光客を引き付けている。この聞いただけで身震いしそうな名前は、凄まじい滝の音がまるで悪魔がその喉笛を鳴らしたようだ、と名づけられたそう。

ブラジル側では、国立公園に生息する動物や植物を守るため入口手前で観光バスを含む一般車は規制され、巡回バスに乗り換え公園内を移動。アルゼンチンの北東、ブラジルの南西に位置するこの地域は亜熱帯気候。のびのびと生い茂る緑の木々の枝が2階建てバスをそよそよとなでてゆく。

20分程バスに揺られ下車すると、南米に生息するコアティという人懐こい動物が寄ってきたり、ふと地面を見るとイグアナがいたりして、動物の棲みかにこちらがお邪魔している気分になる。遊歩道を歩くと、いくつもの滝が目の前に現れ、あの「悪魔の喉笛」の落下音が徐々に聞こえてくる。四方八方にあがる水しぶきも見えはじめ、さらに遊歩道を進むと「悪魔の喉笛」が目の前に。80メートル上から流れ落ちてきた水がぶつかり激しい音をたて、水しぶきが大きな霧吹きのように体全体を濡らしていくが、気候のせいかそれも心地よい。

イグアスの滝を下から見上げた後は、逆に上から見下ろすことができるアルゼンチン側へ行くため一旦公園を出て、国境を越える。立地的にアルゼンチン側の方が見られる滝が多く、きちんと見るならば4〜5時間はかかる。
アルゼンチン側では入口から観光列車に乗り、「悪魔の喉笛」へ行くことができる。カラフルな蝶々たちを追い越しながら、時には追い越されながら列車はゆっくりと走り、15分もすると最終駅に到着。遊歩道を歩くと、周辺には大きな川がゆったりと流れ、川魚がゆらゆらと泳ぎ、鳥のさえずりが聞こえる。この先に身震いのするような滝があるとは思えないくらい穏やかな風景だ。

のんびりと30分程歩くと、凄まじい滝の落下音が聞こえ始め、真っ白な水しぶきが絶え間なくあがっているのが目に入る。今しがた見た静かな川が激しい勢いで断崖に流れ落ち、真下へと叩きつけられていく光景を上からよく見ることができ、足がすくむ。

滝の全景とともに荘厳さを堪能できるブラジル側、川から滝への静から動の恐ろしい変化を眺めることができるアルゼンチン側。今日もまた冒頭の議論が繰り返されているのだろう。

※ブラジルに入国するにはビザが必要
  海外特集 (毎月1日・16日更新)
  vol.054 その美しさが2国間の争いの元?「イグアスの滝」
  取材地 アルゼンチン/ブラジル・イグアスの滝
  記事執筆・取材・撮影 佐藤 晃子
  2007. 6. 16 掲載
 
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