
レトロなローカル鉄道で台北駅を出発
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九分のメインストリート基山街の入り口
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食通も大満足の九分名物餅菓子
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九分名物下駄のお店
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豎崎路を登りきると九分國民小学校がある
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山に広がる街は地中海のよう
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日本の九州ほどの大きさしかない台湾には、大自然と調和した美しい街が今なお数多く存在し、これらの古街は昔から多くの芸術家の心を惹きつけてきた。
台北駅から基隆行きの東部幹線に乗り、ディーゼル機関車に揺られ50分ほどすると瑞芳駅に着く。ここが山の急斜面に覆いかぶさるように広がる、階段の多い石畳の街「九分」(※)の最寄り駅である。
その昔、水田と茶園を営む農家が九世帯あったことから「九分」と名付けられたこの街は、19世紀末に金の産出地として栄え「小香港」と称されていた。しかし金鉱が尽きると、街は寂れ孤立状態に陥っていったという。
その後ひっそりと存在していた“わびさびの街”九分の息を吹き返させたのは、一人の台湾映画監督だった。
この街に魅せられた監督は、台湾の悲しい歴史を淡々と描いた映画『悲情城市』を製作。この作品が、89年にベネチア映画祭で金獅子賞に輝き、九分は再び脚光を浴びたのである。
瑞芳駅前から出発する「金瓜石」行きのバスに乗り15分。曲がり坂を登り山の中腹にある「舊道」で降りると、空気の澄んだ山街独特の空気が流れている。
バス停のすぐ前にあるのは、赤いちょうちんが連なった少し薄暗い小道。
この小道は九分のメインストリート「基山街」で、道の両側に九分名物タロイモだんご屋、餅菓子屋、茶屋、土産屋などがすし詰め状態に立ち並んでおり、活気を見せている。
展望台の少し手前には、基山街と交差する形で急な石畳階段「豎崎路」が伸びており、降りていくと『悲情城市』の撮影に使われた茶屋がある。ここの風景はとても絵になり、宮崎駿監督によるアニメ映画『千と千尋の神隠し』の舞台のモデルとなった街というのも納得できる。
「豎崎路」を登りきると、一番景色のよい場所に国民小学校がある。小学校のすぐ近くには煌びやかな聖明宮が建ち、屋根の上に踊る色彩豊かな龍や福禄寿が九分の街を守るように見下ろしている。
レトロな街として愛されている九分は、四季によって街の雰囲気が変化する。中でも冬の霧は格別だと言われており、訪れる人々を幻想的に、まるで「神隠し」のように包んでくれることだろう。
※正式表記は「九 」 (「にんべん」+「分」)
日本語環境であると文字化けしてしまうことが多いため、今回は「九分」と表記。 |
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