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vol.007  フィヨルド・エリアの壮大な自然に包まれ、
                                極上の休日を体験 ― ノルウェー
ノルウェー観光のハイライトは、青く美しいフィヨルドだ。
ユネスコの自然遺産に指定されたガイランゲルフィヨルドやノールフィヨルドをはじめ、
西海岸には無数のフィヨルドがある。
そしてこのエリアには、フィヨルド観光以外にも感動やくつろぎをもたらす
魅力的なスポットがいくつも存在する。
フィヨルド・エリアを訪ねたらちょっと欲張って、いくつもの「初めての体験!」を満喫しよう。
■グレイシャーブルーを間近に見る
壮大なブリクスダール氷河を間近に望む。実に新鮮な体験だ!
頂に雪をかぶった周囲の山々が美しい
見上げると山の端に青く光る氷河がそそり立つ
氷河は文字通り「河」である。目の前の巨大な氷の塊が、ゆっくりと動くさまを想像すると、なんだか不思議な気持ちになってくる。

氷河の中で、壮大な景観とアクセスの良さで人気が高いのが、ノールフィヨルドの奥にあるブリクスダール氷河。ガイランゲルフィヨルドとソグネフィヨルドの間の幅100キロメートルにも及ぶ、ヨーロッパ大陸最大のヨステダール氷河の支流としても有名だ。

ブリクスダール氷河へは、ブリクスダーレンからトロルカーと呼ばれるオープンカーに乗り、最後は渓谷に沿って600メートルほど歩く。するとその正面に、落差800メートルの氷河が青白い光をたたえてそびえ立っている。グレイシャーブルーと呼ばれるこの独特の色は、光の屈折によって生まれたものだ。

かつては渓谷まで長く伸びていたブリクスダール氷河だが、ここ数年は年々縮小している。「地球温暖化の影響ばかりとは言いきれない。なぜなら氷河の大きさはその年に降る雪の多さによって決まるから」と地元のガイド。

2006年には50メートルにも渡る大規模な崩壊があり、それまで実施されていた氷河トレッキングやアイス・クライミングが中止になってしまった。再び氷河が大きく育ち足場がしっかりしてくれば、これらのアクティビティも再開できる。すべては氷河の進退次第で、こんなところからも、やはり地球は生きているのだと実感する。
 
トロルカーに乗って氷河に会いに行く
ブリクスダールの土産物屋
氷河博物館から出る時には氷河のエキスパート
 
■ノルウェー王室も利用する高級リゾートでのんびり過ごす
部屋からはのどかなフィヨルドの風景が望める
リラックスルームは明るいインテリアで統一
ワインセラーでテイスティングを楽しみながら、お気に入りを見つけよう
ホテル・ウレンスヴァンはハダンゲルフィヨルド・エリアのロフトフースに位置する。開業は1846年だが建物は近代的にリニューアルされ、ノルウェー王室もたびたび利用する高級リゾートだ。

ロビーには豪華な民族衣装が飾られ、スタッフもノルウェー各地の民族衣装を着用。創業以来使われてきたアンティークな家具は、今ではインテリアとして館内のあちこちを飾っており、館内を歩くだけでも楽しく見ごたえがある。

館内には明るい色彩で統一されたリラクゼーション・ルームがいくつもあり、まるで自分の家のリビングにいるようにくつろげる。ワインセラーや日本の本をも所蔵する図書館があると思えば、スカッシュ、ピンポン、室内テニス、プールなど インドアスポーツの設備も充実。目の前のフィヨルドで、釣りやボート遊びをするのはもちろん、休養を兼ねて、一日ホテルでゆったり過ごすのも、旅先ならではの贅沢だ。

1泊だけではもったいない。ここではせめて2、3泊して心身ともにリラックスする「究極のノルウェーの休日」を、ゆっくり味わおう。
 
 
■ハイキングでPowered by nature
ホテル・ウレンスヴァンのあるエリア一帯は「ノルウェーの果樹園」と呼ばれている。5月にはリンゴやナシ、サクランボ、プラムなどの花が白く咲きそろい、7月から9月には実りの季節を迎える。

ホテルの裏手の斜面にも広大な果樹園が広がっている。その中を散歩程度の短いものから本格的なハイキングまで、いくつものフルーツ・トレイルが整備されている。道標も完備しているので、迷う心配はない。

自然からエネルギーを得る生き方を、ノルウェーの人々は「Powered by nature」と呼んでいる。そんな素敵な時間をここで実践したい。

 
■鉄道ファンの憧れ、フロム鉄道の車窓から大勾配と大自然を満喫
フロム駅構内に停車する列車
4月半ばのフロム鉄道沿いは、まだ雪が残る
フロム渓谷沿い。線路に沿って道路も完備
アウルランフィヨルドの最深部にあるフロムとミュールダール間を結ぶのが、世界中の鉄道ファンの憧れ、フロム鉄道だ。

全長約20キロメートルの間には20のトンネルがあり、その総延長は6キロメートル。フロムの標高が2メートル、ミュールダールが866メートル、この標高差864メートルを約1時間で走る。これは通常の軌道を走る鉄道、つまりロープや歯車を使わない鉄道としては世界一の勾配だ。

フロム鉄道の魅力は、なんといってもフロム渓谷に沿って展開する美しく壮大な風景だ。フロムを出発するとしばらく果樹や林の間を走り、谷が少し広くなった所では羊や山羊に出会う。しばらく進むと右手にリョウアンネの滝が現れる。 そこから先は万年雪を頂く山々や切り立った絶壁、流れ落ちる滝などスケールの大きな風景の中、列車は右へ左へとカーブを切りながらひたすら高度を上げていく。

途中に現れるショス滝(ショスフォッセン)で、5分ほどのフォトタイム。春から夏にかけての雪解けシーズンは水量が多く迫力満点だ。ふと目を上げると、かなた高くに行く手の線路が見え隠れして、「よくもこんな急勾配を走るものだ」と改めて感心する。

列車の内部が木造なのがいかにも森林の国ノルウェーだ。座席はオレンジ色で、全体的にノスタルジックであたたかな雰囲気が漂っている。できれば窓が開く席に座り、景色と共に頬に触れる風を味わいたい。
 
春のショス滝。雪解け水が勢いを増しつつある
車両の連結作業は人手も頼り
車体にはカタツムリの絵が描かれていた
 
◎CHECK◎
  ■フロムで遊ぶ、泊る

フロムは人口わずか400人の小さな町だが、世界遺産のネーロイフィヨルド・クルーズとフロム鉄道を目的に、年間60万人の観光客が訪れる。山と海に囲まれたフロムならではのアクティビティも数多い。 ハイキングやサイクリング、ヨットやカヌーのほか、ボートでフィヨルドを走るフィヨルドサファリも希望に応じてアレンジしてくれる。

フロム駅から徒歩1分の場所にあるのが、1870年に創業した老舗ホテル「フレトハイム・ホテル」だ。吹き抜けになったフロントやレストラン、バーは正面がガラス張りで、美しいフィヨルドが目前に見渡せる。

フロム付近はノルウェーのオーガニックやスローフードの中心地としても知られている。レストランでは地元の野菜や果物、ヤギや牛の肉を使った創作料理が味わえる。新鮮な焼きリンゴは、適度な甘味と食感が絶品。 茶色いヤギのチーズはほのかにキャラメルの味がしておやつにもおすすめだ。
窓を通して澄んだ空気が入ってくるようだ
地産地消を形にしたオーガニックサラダ
 
■フッティルーテンでカジュアルクルーズ
ベルゲンに入港するフッティルーテン
スイートルームは大きな窓から外が望める
満月の夜はこんなに美しい風景も
「世界でもっとも美しい船旅」。そう絶賛されるのが、ベルゲンから北部のヒルケネスまで34の港に寄航しながら、11日かけて往復する沿岸急行船「フッティルーテン」だ。沿岸に住む人々の生活船としても活躍し、カジュアルな触れ合い型のクルーズとしてヨーロッパを中心に人気が高い。

沿岸の美しい町、神秘的なフィヨルド、魅力的な島々、冬は空いっぱいに広がるオーロラ…。他のクルーズでは味わえない見所が満載。クルーズは四季を通じて毎日運航され、夏は世界遺産のガイランゲルフィヨルドへの観光も実施される。雪を頂く1500メートル級の山々の連なり、その姿がフィヨルドに映り込むダイナミックな景観は、ただ息を飲むばかりだ。

乗船はキャビンに泊らず区間乗船のみも可能で、宿泊も1泊からでOK。ただしシーズン中は非常に混むので、日本からの予約が必須だ。
 
         取材協力:スカンジナビア政府観光局
 
各テーマに合わせた旅をご提案。
こんな旅で好奇心を満たしてみませんか?
 
     
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